炎症って何か知ってますか?

今回のテーマ

『炎症』

医薬品の説明をする時に避けては通れない用語があります。その一つが「炎症」です。クスリの働きをより適切に理解してもらうために、先に用語の説明も必要かなと思います。特に誤解されやすい用語の「炎症」について分かりやすく、Q&A方式で説明したいと思います。

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炎症って用語、よく聞くけど何?

簡単に言うと、体を守ったり治したりするための防御反応です。

赤くなったり、腫れたりしてやっかいなんだけど。

体を治すための修復部隊や、傷口や粘膜からバイ菌が侵入してくるのをやっつける
防御部隊を呼び集めやすくするためワザと毛細血管を広げるので血管が透けて見えて赤くなるし、更に血管の中からそういった部隊を滲み出させているから幹部が腫れるのです。
体を守るために戦っている証です。

炎症は悪者じゃない?

捻挫して腫れて痛かったり、風を引いて喉が痛い時もらう薬が「炎症を抑える」との説明があるんだけど、炎症って悪者じゃないの?

先の説明の通り、体を守るための仕組みですので決して悪者ではないのです。しかし
炎症があると腫れたり、痛かったりで生活に支障が発生します。なので、別に悪者でも
ないのに、むしろ体を治すために起こる有益な生体反応なのに、あえてクスリを使って抑えこんでしまうのです。こういったクスリの成分を『抗炎症成分』といいます。

「抗炎症成分」ってなに?

それじゃ、抗炎症成分って治療と矛盾してるような気がします。

しかしそうとも限りらないのです。炎症で特につらいのは「痛み」です。痛みを伝えるのは炎症した患部で産生されるプロスタグランジンという物質です。ホルモンに似たこの物質が脳に信号を伝え痛みとして認識されます。痛みを知らせる事によって患部の異常を知らせ、安静にさせようというわけです。抗炎症成分にはこのプロスタグランジンなどの痛みを伝える物質を作らせなくさせることで痛みを抑える働きがあります。

抗炎症成分は、患部を治しているわけではない?

従って感じなくなるだけで患部は痛んでいます。でも当人がそれを知っていて無理をしなければいいのです。しかし厳密にいえばクスリを使うことで治癒の邪魔をしているということも否定できません。要はとりあえず痛みを軽減させるか、安静にして本来の意味で治すのかどちらを優先させるかなのです。

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